HARIO、演奏可能な世界初のガラスバイオリン ギネス世界記録認定 熟練の職人の技が結実 550万円で販売 (2025年5月3日掲載
バイオリンといえば、楽器の中でも高級なイメージ。 バイオリンの値段は、安い物は数万円から販売されていますが、高級ブランドは億越えが当たり前! 中でも最高級のバイオリン、ストラディバリウスは世界で1番高い楽器といわれています。. ・しかし楽器の差が必ずしも違うとも言い切れない。 バイオリン初心者や未経験者 で 「ストラディバリウスってなんでこんなに高いの? 」 と疑問に思われる方は多いです。 私は21年前にバイオリンを始めて様々なバイオリンを見てきました。
ストラディバリウス(ラテン語: Stradivarius)は、イタリアのストラディバリ父子3人(父アントニオ、子フランチェスコ、オモボノ)が製作した弦楽器。特にアントニオ・ストラディバリが17世紀~18世紀にかけて製作した弦楽器が有名である。なお、通常「ストラディバリウス」といった場合は楽器を、「ストラディバリ」といった場合は楽器製作者を指す。
ストラディバリの製作した弦楽器には、18世紀の法令に基づきラテン語にてAntonius Stradivarius Cremonenſis(アントニウス・ストラディヴァリウス・クレモネンシス)というラベル(クレモナのアントニオ・ストラディバリ作、の意)が貼られている。ここから、彼(ら)の手による弦楽器は「ストラディバリウス」あるいは省略して「ストラド」と呼ばれる。
ストラディバリ父子はヴァイオリンやヴィオラやチェロ、マンドリン、ギターなど約1100-1300挺の楽器を製作したとされ、約600挺が現存する。
楽器
現存するストラディバリウスは、ヴァイオリンが圧倒的に多く、ついでチェロ、ヴィオラの順である。マンドリン、ギター、ハープは極めて少数が残されているのみである。
ヴァイオリン
約520挺が現存する。ストラディバリの時代のヴァイオリンはバロック・ヴァイオリンと呼ばれるものであり、主に室内楽に用いられた。市民革命後、王侯貴族の宮廷で演奏される室内楽から、都市市民の劇場における演奏会へと演奏形態が変化した。19世紀になって楽器製作の中心はパリに移り、より大きな華やかな音が出るヴァイオリンが求められた。フランスの楽器製作者ジャン=バティスト・ヴィヨームやニコラ・リュポーらはバイオリンの、ネックの傾斜や指板の長さ・傾きとコマの高さなどを変更した新しいスタイルを確立した。既存のガット弦やバロック弓の使用を前提としていた楽器についても、改造が施された。ストラディバリウスもオリジナルから、バスパーやネックなどが改造されて使用されている。
ヴィオラ
8挺が現存する。ヴァイオリンと比べると極めて少数が製作されたのみであり、その稀少性からヴァイオリンの約2倍、チェロの約1.5倍といった、極めて高額の価格がつけられる。音色についてはヴァイオリンほど高くは評価されていないが、そもそも稀少である上、良い状態で演奏可能なものが数挺しかないため、評価困難である。
チェロ
63挺が現存する。ストラディバリが活躍した時代はチェロが現代のものと同じ大きさになる過渡期で、ストラディバリも当初胴長80cm前後の大型のチェロ(現代のチェロは胴長75cm前後)を製作していた(これらの楽器の大部分は、その後小さく改造されている)。その後1699年には胴長75cmの型が作られ、1700年以降に製作されたものはほとんどこの型によるものである。やや縦長のこのタイプは「ストラド型」と呼ばれ、現代のチェロはこのタイプが最も多い。音色はヴァイオリンと同様高い評価がされており、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチが所有していた「デュポー」、グレゴール・ピアティゴルスキー、ヤーノシュ・シュタルケルが使用していた「ロード・アイレスフォード」、カルル・ダヴィドフ、ジャクリーヌ・デュ・プレが使用し、現在はヨーヨー・マが使用している「ダヴィドフ」が有名である。
マンドリン
2挺が現存する。1680年製のものが国立音楽博物館に、1706年頃のものは、ロンドンの個人収集家チャールズ・ベアが所有している。マンドリーノ・コリストと呼ばれ、この楽器は、8本の弦を持っている。
ギター
5挺と少数の断片が残されている。演奏可能なものは1679年製の「サビオナリ」1本のみである。
ハープ
アルペッタ(arpetta、小型のハープ)1台が残されているのみである。ナポリ音楽院に保存されている。
弓
アントニオ・ストラディバリ作の2本の弓のうちの1本、「王チャールズ4世の弓」は1700年にクレモナで製作されたもので、現在、アメリカ合衆国サウスダコタ大学内の国立音楽博物館に「NMM 4882」として所蔵され、同館のローリンズ・ギャラリーで展示されている。なお、もう1本はロンドンで私蔵されている。
取引
ストラディバリウスはヴァイオリニストや収集家の羨望の的であり、しばしばオークションにおいて高額で落札される。現存する真作で最も高値をつけたのは2011年6月21日に1589万4000ドル(約12億7420万円)で落札された1721年製のストラディバリウス「レディ・ブラント」である。それ以前は2006年に約4億円で競り落とされた「ハンマー」が最高記録だった。また、1699年製(愛称不明)が2億1700万円で落札されている。日本人では高嶋ちさ子がルーシーを2億円で購入、千住真理子がデュランティを2-3億円(正確な金額は非公表)で購入している。ただし、オークションで最高入札額をつけた楽器が最も高額とは限らない。有名で高額な楽器はオークションにかけられず、直接的な取引が行われることが多いためである。また、高額な楽器が良い音が鳴るものとも限らない。これはストラディバリウスが美術品としての側面もあるからである。美術品としては、オリジナルの状態が保存され、あまり演奏されていないほうが価値が高まるが、楽器としては使い込まれたほうが良い音色となるからである。
日本国内では、特定の老舗弦楽器商で仕入れられることがある。また、資産家や所有団体、関係団体から演奏家へ期間限定あるいは終身契約で貸与される場合がある。日本では、公益法人や企業の保有しているストラディバリウスが音楽家に貸与されている。特に公益財団法人である笹川音楽財団(旧名称:日本音楽財団)は複数のストラディバリウスを保有し、国内外の演奏家に無償貸与している。
改造と補修
17世紀から18世紀に製作されたストラディバリウスやガルネリなどの弦楽器は、現存するほぼすべての個体が製作当時のバロック仕様のままではなく、19世紀以降の演奏様式の変化(大規模な演奏会場の拡大や、高い張力を持つ近代的な弦の普及)に対応するため、大規模な「モダンコンバージョン(近代化改造)」が施されている。ヴァイオリンなどの弦楽器は膠(にかわ)で接着されているため、温熱や水分によって比較的容易に解体することができ、この構造を利用して後世の弦楽器工が改造を行ってきた歴史がある。
具体的な改造内容としては、ネックを一度本体から切り離して角度(鋭角化)と長さを変更した上で再接合し、指板を高く延長するほか、内部の力木(バスバー)も現代の強い張力に耐えられるよう大型で強度の高いものへと交換され、駒のデザインも変更されている。
世界的な弦楽器研究の権威であるヒル兄弟(W.E. Hill & Sons)による1902年の研究文献『Antonio Stradivari: His Life and Work』では、「すべての古いイタリア楽器のネックは近代の要求に合わせて改造されており(オリジナルは現存しない)」、「オリジナルのバスバーはすべて、より大きな近代的なものに交換されている」と記述されており、19世紀の段階で例外なくすべての現役個体が改造を受けたとされる。
そのため、製作当時の構造や部品が完全に保持された「未改造のデッドストック状態」の楽器は物理的に現存しない。変形を来たしたネックは適時交換されるが、どれほど状態が悪くても表板と裏板は補修ののちに再利用されるのが一般的である。
出典: W.E. Hill & Sons (1902). Antonio Stradivari: His Life and Work (1644–1737). London: Macmillan.
技術的知見
ストラディバリウスの音色の秘密については、長い間科学的調査の対象とされていた。過去に様々な調査結果があり、それぞれ賛否両論である。現代人にどのヴァイオリンを使ったか知らせずに演奏を聴かせると、ストラディバリウスより現代製ヴァイオリンを好むという回答が多かったとの研究結果もある。ストラディバリウスの音色を再現したという現代の弦楽器製作者は自称・他称、複数存在するが評価は定まっていない。下記にこれまでに報告されている主な知見を記載する。
ニスの秘密
かつては楽器の表面につかわれたニスがストラディバリウスの音色の鍵だとされていたが、21世紀に入ってこれを否定する意見が出された。複数のストラディバリウスを赤外線で分析した結果、ニスに使用されていたのは松ヤニと油だけであった。一部で推測されていたプロポリスなどの特殊な成分の配合は認められなかった。これらは18世紀の弦楽器製作者ではごく普通に使用されていたものであった。ガルネリやサロも同じ製法のニスを使っていたが、その製法は、欧州カラマツの松ヤニを煮詰めてコールタール状にし、それを常温に冷まして固化させたのちに、必要量を適時に粉砕して亜麻仁油で溶解して使用されていたとされる。顔料なども使用せず、亜麻仁油の添加量と重ね塗りの回数で楽器の色合いを調節した。度重なる修復により、補修者によって追加で塗られたニスが、楽器の音色を妨げているケースも多いとされ、後年になって塗られたニスを剥離してオリジナルの状態にすると、生まれ変わったように鳴り響く楽器もある。ストラディバリウスの後期の作品には、松ヤニが炭化するまで煮詰めて製造した黒っぽいニスを使用した楽器も存在する。一方、そのニスの使い方に工夫があるという意見もある。2021年の研究でも、ニスは当時一般的なものであり、特に特徴は無いとされている。
板の厚みの秘密
現代の弦楽器製作の技術は、楽器そのものに対する科学的な研究や技術開発が進んだこともあり、ストラディバリの時代の木工製作技術より優れている。例えばストラディバリウスをCTスキャンにかけて、その板の厚みをデジタルデータとして三次元的に数値化し、NC制御の多軸加工機で削り出すということまで行われた。また、板を厚みではなく共鳴する周波数で各部分で均一化して、どこを叩いても同じ音で響くようにしているというのが鍵であるという意見もあり、その方法で作られた弦楽器も最近では流通している。なお、ストラディバリウスより前の時代の製作者のガスパロ・ダ・サロが作った楽器も、同じように音程に従って表板と裏板を削っており、この製作概念はストラディバリウスのオリジナルではないとされる。
経年変化
ストラディバリウスが作られた当時の音色は再現できても、作られたあと200年経過して木質が変化したストラディバリウスの音は再現が出来ないという意見もある。その音を再現しようとすると、弦楽器製作者がストックしているような伐採後数十年程度の木材では板厚が薄くなり過ぎて、楽器としての強度が保てないというのがその理由であるが、ストラディバリウスは新作楽器だった200年前でも名器とされていたことは説明できず、また制作後200年経過した楽器は、ストラディバリウス以外にも数多く存在することもストラディバリウスにおける経年変化を特別視する理由とはならない。2021年の研究でも、モダン楽器と変わらない強度でありセルロースの再結晶化も認められないとされている。
防腐処理
かつて王侯貴族に楽器の秘密は何かと尋ねられると、ストラディバリは「新鮮な木材をそのまま使っているからです」と答えたとされる。これを疑問に思った後世の研究者は、楽器に使用されている木材について調査を行った。その結果、木材から灰汁の成分が検出されたと報告し、木材の下処理によって硬くしているのが音色の秘密であるという報告を行っている。
2021年、ストラディバリウスを含むオールド楽器の木材についての研究でいくつかの化学物質が検出されたことが報告された。この調査では、ホウ素、亜鉛、銅、鉄、アルミニウム、カルシウム、カリウム、硫黄が検出された。これらの化学物質はガルネリやアマティの楽器でも検出された。またストラディバリ制作の楽器であっても検出される楽器や全く検出されない楽器もあり、また検出される元素はまちまちであった。テストに使用されたアマティ2本からは共にホウ酸と鉄が検出されたが、用意されたストラディバリウス(チェロやビオラを含む)にホウ酸と鉄が両方とも検出された楽器は8本中2本のみであった。またガルネリからはストラディバリウスやアマティから検出されないカルシウムが強く検出された。当時は虫食い被害が深刻であり、これらの薬剤は殺菌や防腐のために使用された食塩・石灰・ミョウバンに由来すると考えられている。この研究者はその処理によって木材の音響的特性が影響を受けている可能性があり、これらのクレモナ製作者がそれに気が付いていたかもしれないと推論した。使用された木材についても検討が行われ、今日使用されている同じ木材であることが確認された。経年変化によるセルロースの結晶化が音質向上の要因であるという仮説を唱える人もいるが、この研究のX線回折ピーク解析では新作楽器の木材とストラディバリウスの木材でのセルロースの結晶化度に明らかな違いは認められなかった。
音色に関する実験
ブラインドテストを行うと、ストラディバリウスは1/100の値段で取引されている現代の新作楽器に劣っているという実験結果が報告されている。フランス・ソルボンヌ大学の音響物理学のClaudia Fritzや弦楽器制作家のジョセフ・カーティン、ダダリオの技術開発ディレクターのファン・タオらを中心とする国際研究グループによって論文が作成されている。
インディアナポリスでの実験
最初の実験はインディアナポリスで2010年9月に開催された第8回ヴァイオリンコンクールで実施され米国科学アカデミーに発表された。23人のプロ演奏家が、20台のヴァイオリンから「音色」「音の伝達性」「演奏しやすさ」「演奏への反応性」の4点について評価を行い、上位の4台を選出するテストだった。テストの度に、最も悪いと感じた楽器にはマイナスポイントが与えられた。しかし実際に用意されたのは新作楽器3台と2台のストラディバリウスと1台のグァルネリの合計6台で、同じ楽器を違う楽器と偽って複数回演奏させることで判断の精度を高める工夫がされた。演奏者は溶接用のサングラスをかけて何を演奏しているか視覚的に判断できないように二重盲検査試験で実施された。楽器の違いも感じ取れないように顎当ての下に僅かな臭いがする物体を取り付けた。各楽器は貸し出されたままの状態で、一般的な弦が使用された楽器であった。21人の被験者には、コンテストの出場者が4人、コンテストの審判者2人、インディアナポリス交響楽団のメンバーが含まれ、19人がプロを自称し、10人が音楽の博士号を持ち、出場者4人のうち2人はこのコンテストに入賞した。テストの結果、最も優れた楽器として新作楽器が選ばれ、最も悪い楽器とされたのは1700年に制作されたストラディバリウスであった。具体的な順位は、「新作楽器2>>新作楽器3>ガルネリ>ストラディバリウス1715年>新作楽器1>ストラディバリウス1700年」の順であった。最も悪い楽器であるとして多数の演奏者からマイナス評価を得た1700年のストラディバリウスは、長年に渡り数多くの巨匠がコンサートやレコード録音で度々使用されるという輝かしい経歴をもつ楽器であった。
問題点の指摘
実験に参加した演奏者には、最も音が良かったのは新作楽器だったと認めつつも、この実験は「どの楽器が良い楽器か」で選考され、「どの楽器がストラディバリウスか」という基準で選考していれば違う結果になった可能性を指摘する演奏者もいた。この実験は狭いホテルの一室で実施されたために、その実験環境に問題があるという批判もあった。また演奏が少数のトップクラスの演奏家に限られたことも問題として指摘された。
ヴァンセンヌでの再実験
2012年9月に再実験が行われた。再実験では6台のストラディバリウスと2台のガルネリを含んだ9台のビンテージヴァイオリンが用意され、それらの1/100の価格で取引されている新作ヴァイオリン13台の合計22台が10名の世界的演奏者によって75分間演奏され、演奏者自身によって楽器のランク付けを行った。演奏者には、「自分がもし楽器を交換するなら、どの楽器を使いたいか」という趣旨で選定を行わせ、『新作楽器vsビンテージ楽器』の実験であるということは伏せられた。そのランキング上位2つのヴァイオリンと演奏者が自己所有する楽器との比較も行われた。実験は、300人収容のパリ・ヴァンセンヌの音楽ホールとリハーサル室で実施され、60人の聴衆もその音色を評価した。演奏は、独奏やピアノ伴奏、オーケストラとの伴奏で比較された。前回同様に実験は二重盲テストの形式で行われ、演奏者は溶接作業用のサングラスを付け、聴衆は薄いカーテン越しに音を聴いて各楽器を評価した。選考の結果、新作楽器の1つが4人の演奏者によって12台中で最高であると評価され、残る6人の演奏者もその楽器を次点として選定した。上位4位までにランクインした楽器の数は、新作楽器:ビンテージ楽器が4:1であり、新しい楽器を高く評価する傾向がみられた。聴衆もストラディバリウスを含んだビンテージヴァイオリンより新作ヴァイオリンの方を高く評価した。
更に付加実験として、「今弾いている楽器は新作楽器かビンテージ楽器か」を当てるテストも実施された。その結果、正解が31回、不正解が33回、答えが曖昧だったのは5回であり、演奏者は演奏している楽器がビンテージ楽器か新作楽器かも区別することが出来なかった。ただし、どの楽器が自分にとって好ましい楽器かは即座に判断を下すことが出来た。
- 2012年の再実験の模様(動画) You1tube 「2012 – The Paris Double-Blind Violin Experiment」
評価
- 2度の実験の結果、双方においてストラディバリウスは演奏者の高い評価を得ることができず、現代の製作者の作る楽器の音色は、すでにストラディバリウスを超えていることが示唆された。また演奏家は自分が演奏している楽器が新しいのか古いのかも区別出来ず、長年数多くの巨匠がコンサートやレコーディングに愛用していたストラディバリウスといえども客観的な評価を行うと決して音が良いという訳ではないことも示した。
- テストに参加したプロ演奏家の1人は、新作楽器は年月と共に音色が良くなるが、ビンテージ楽器はその絶頂期を超えて音が悪くなる一方という事情もある。ビンテージ楽器には「骨董品」としての価値もあり演奏家の演奏に華を添えるものなのでその価値は失われるものではないと述べている。
多重奏セット
ストラディバリは何組かの多重奏セットを作っており、以下のものが知られている。
スパニッシュ・クァルテット(クインテット)
スペイン王室が所有するもので、ヴァイオリン2挺、コントラルト・ヴィオラ(一般的な大きさのヴィオラ)、チェロで構成されるクァルテット(四重奏)用のセット。本来クインテット(五重奏)用のセットであるが、2017年現在テナー・ヴィオラが所在不明となっている。
アントニオ・ストラディバリは1702年にスペイン王フェリペ5世がクレモナを行幸した際にこのセットを献上しようとしたが、スペイン継承戦争のあおりを受け、実現しなかった。結局このセットはアントニオが死ぬまでその手元にあったが、その後遺産を受け継いだ末子パオロがブランビッラ神父という人物に売却し、さらに神父は1772年にスペイン王室に売却した。以来、このセットはスペイン王室が所有しているが、フェルナンド7世の時代にナポレオン戦争があり、その際にスペインから持ち出されたと考えられ、この時に2挺のヴィオラが失われている(コントラルト・ヴィオラはその後1951年にスペインに帰還)。
タスカン・クインテット
タスカン・クインテットは、アリベルティ公爵という人物がトスカーナ大公コジモ3世の息子フェルディナンドに贈るために作られたもので、そのため「タスカン(トスカーナ)・クインテット」と呼ばれる。ヴァイオリン2挺、コントラルト・ヴィオラ、テナー・ヴィオラ、チェロで構成される。このうち2挺のヴィオラはスパニッシュ・クインテットと同じ型枠から作られたことがわかっており、型枠には「トスカーナ大公のために」と書かれている。メディチ家断絶後はそれぞれ別に所有されているため、一堂に会する機会は稀である。これらのうちヴァイオリン1挺、テナー・ヴィオラ、チェロはフィレンツェを出た記録がなく、現在はケルビーニ音楽院に保管されている。
パガニーニ・クァルテット
その名の通り、伝説的なヴァイオリニストニコロ・パガニーニが所有していたクァルテット。ヴァイオリン2挺、ヴィオラ、チェロで構成される。1994年から2017年8月現在まで、全て笹川音楽財団がコーコラン美術館から購入し、所有している。コーコラン美術館にこのクァルテットを寄贈したアンナ・E・クラーク夫人の意志により、4挺を常にセットとして四重奏団に貸与されている。クリーヴランド弦楽四重奏団、東京クヮルテットなどが使用し、2013年12月よりハーゲン弦楽四重奏団が使用している。
ストラド・モデル
ストラディバリのヴァイオリンやチェロの寸法などをコピーして後世の弦楽器製作者が模倣した楽器は「ストラド・モデル」と呼ばれる。ストラド・モデルは、ヘッドスクロールやF字孔の形状などが主たる模倣の対象で、グァルネリ・デル・ジェスの模倣と並び、ヴァイオリン属のデザインの古典となっている。これらストラド・モデルは、名前がつけられている特定の楽器の(傷や左右非対称といった)忠実な外的模倣から、現存するストラディバリウスの最大公約数に基づいたコピーまで多様である。現代の寸法標準は、ストラディバリウスのロングモデルから形式的に取られており、世界中の職人がそれに則っている。
演奏家
w:List of Stradivarius instrumentsを参照
ストラディバリウスにはその所有者や演奏者の来歴が明らかなものがあり、たどってきた軌跡に由来する二つ名(通称)が付けられている。たとえば、イツァーク・パールマンのヴァイオリンは「ソイル」、ジャクリーヌ・デュ・プレやヨーヨー・マが使用したチェロは「ダヴィドフ」の名で知られる。
そのほかにストラディバリウスを愛用した演奏家として有名な人物には、ジャック・ティボー、ミッシャ・エルマン、ジノ・フランチェスカッティ、ナタン・ミルシテイン、アルテュール・グリュミオー、ダヴィッド・オイストラフなどが挙げられる。
楽器一覧
ヴァイオリン
ヴィオラ
There are thirteen known extant Stradivari violas.
チェロ
アントニオ・ストラディバリは生涯に70-80挺のチェロを製作し、63挺が現存する。
ギター
日本人演奏家が使用するもの
エピソード
ストラディバリウスは、優れた楽器の代名詞として、さまざまなフィクションに登場する。アーサー・コナン・ドイルの創作した名探偵シャーロック・ホームズは劇中でストラディバリウスを弾くシーンがある。
輸送中のストラディバリウスが航空事故に巻き込まれ、人物や高価な美術品と同様に大きな話題となることがある。天才ヴァイオリニストと謳われたジネット・ヌヴーが死亡した墜落事故や、そのヌヴーの師であるジャック・ティボーが来日途上に巻き込まれ死亡した墜落事故などで、それぞれの愛用の一挺が巻き込まれている。ティボーの楽器はその残骸すら発見されていない。
脚注
注釈
出典
関連項目
- オウシュウトウヒ
外部リンク
- NHKスペシャル 至高のバイオリン ストラディヴァリウスの謎 – ウェイバックマシン(2024年7月6日アーカイブ分)
- ETV特集 ストラディヴァリウス ~魔性の楽器 300年の物語~ – ウェイバックマシン(2014年7月22日アーカイブ分)
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